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床下断熱の施工事例|布基礎住宅のカビ・底冷え対策

皆様こんにちは!

今回は、「床下断熱工事」の事例をご紹介します。

給湯設備の交換工事をきっかけに、
「最近、室内がジメジメするのが気になる…」というお悩みを業者さんに相談されたお客様。

その場であわせて点検してもらったところ、
改善工事の見積金額は 約143万円

「本当に必要な工事なのか」「原因は何なのかを知りたい」
とのことで、弊社に現地調査および診断をご依頼いただきました。

 

現地調査|床下の現状確認

築40年、2階建ての木造住宅。

こちらは平成17年(2005年)にキッチンのリフォームをされていました。
当時の工事図面を確認しましたが、
断熱材を新しくした記録はなく、竣工当時のままであることが判明しました。

また、リビングダイニングにご親族がいらした際、
「しばらくすると鼻をかむようになる」というお話もあり、
室内環境への影響も考慮しながら床下調査を行いました。

床下を確認させていただいたところ、
今回のお住まいが床下が外気の影響を受けやすい布基礎構造であることが分かりました。

布基礎(今回の建物の基礎はこちら!)
ベタ基礎(シロアリはコンクリートが遮断)

 

キッチン床下の状況

キッチンの床下では、過去のリフォーム時に一部断熱材を新設した形跡がありましたが、

  • 新設した断熱材が脱落(施工時、はめ込んだだけだと思われる)
  • 根太(ねだ/床を支える細い下地材)との間に大きな隙間
  • 断熱材が入っていない箇所が点在

といった状態が確認できました。
このような施工状況では、断熱効果はほとんど期待できません

先ほど「一部」と記載した通り、その他の部分は既存の断熱材のままです。
既存の断熱材はグラスウールで、
湿気や水蒸気を多く含み膨張し、カビの発生が確認できました。

前回のリフォーム時に新設された断熱材、脱落
水分を多く含み膨張しカビが生えたグラスウール

リビングダイニング・廊下・洗面所・トイレ床下の状況

既存の断熱材(グラスウール)が大量の湿気や水蒸気を含んで重くなり、
自重に耐えきれず脱落してしまっていました。

さらに、グラスウールにはカビの発生が確認され、
そのカビが建物の根太へと広がりつつある状況も認められました。

湿気を含みカビてしまったグラスウール
脱落したグラスウール

寝室・階段下の状況

1階の寝室、階段下部分では、

  • 断熱材が未施工
  • 根太にカビが発生
  • 防腐・防虫処理なし

という状態でした。

現時点では腐食は見られませんが、
このまま放置すると建物への悪影響が懸念されます。

また、断熱材がないため、
外気の影響を直接受け、底冷えしやすい環境となっていました。

寝室の床下
階段の床下

 

既存断熱材(グラスウール)の問題点と床下カビ発生の原因

床下全体を確認したところ、既存の断熱材にはグラスウールが使用されていましたが、
長年にわたり湿気や水蒸気を大量に含んだ状態となっており、
以下のような不具合が確認されました。

  • 湿気・水蒸気を含み膨張
  • 重量増加による断熱材の脱落
  • 防湿フィルムの劣化・破れにより、グラスウールが床下へ落下している箇所

これらの状態から、断熱材本来の性能はほぼ失われていると判断されます。

今回の不具合の主な原因は、
布基礎構造であるにもかかわらず、十分な防湿対策が施されないまま、湿気に弱いグラスウール断熱材が使用されていたことにあります。

布基礎は床下が外気とほぼ同等の環境となり、地面からの湿気や水蒸気の影響を強く受けやすい構造です。
そのため本来であれば、

  • 防湿シート等による確実な湿気対策
  • 湿気に強い断熱材の選定

を行う必要があります。

これらが十分でなかったことにより、湿気が断熱材内部に滞留し、カビの発生および断熱性能の著しい低下を招いたと考えられます。

ご相談時にも伺っていた、
「リビングダイニングにご親族の方が滞在された際しばらくお過ごしになると鼻をかまれるようになる」
これは、床下で発生したカビや湿気を含んだ空気が室内へ上がり、
空気環境に影響を及ぼしていた可能性が高いと考えられます。

 

対策とご提案内容

今回採用した断熱方法

基礎断熱にすることで床下環境を根本から改善する方法もありますが、
大規模な工事となり、工期もかかりご家族の日常生活に支障をきたす、また費用負担も大きくなるため、
今回は床断熱の方法を見直し、湿気に強く高性能な断熱材を用いた現実的な対策をご提案しました!

工事の流れ

  1. 既存断熱材(グラスウール)の撤去
  2. 木部に付着したカビの殺菌・消毒
  3. 十分な乾燥(最大1日)
  4. 新規断熱材の施工

今回の工事は、床を解体せず床下側から施工を行うため、
施工期間中も普段通りお住まいいただくことが可能です!

 

使用した断熱材について

今回使用したのは、
アキレス株式会社「キューワンボード(厚さ30mm)」
アルミ箔付き硬質ウレタン断熱材

特徴

  • 高い防湿性・耐久性
  • 熱伝導率 0.021W/(m・K) の高断熱性能
  • アルミ箔による遮熱効果
  • 経年劣化が少なく長期安定性が高い
殺菌消毒の後、新しい断熱材を隙間なく施工

 

まとめ

今回の事例では、布基礎構造であるにもかかわらず、
十分な湿気対策が行われないまま湿気に弱いグラスウール断熱材が使用されていたことが、
床下のカビ発生や断熱材の脱落、そして1階の底冷えにつながっていました。

床下は普段目にすることができない場所ですが、
住まいの快適性や建物の耐久性に大きく関わる非常に重要な部分です。
断熱材が入っていれば安心というわけではなく、
建物の構造に合った断熱材選びと、正しい施工方法が伴ってはじめて、本来の性能を発揮します!

「床が冷たい」「カビ臭がする」「冬になると暖房が効きにくい」などのお悩みがある場合、
原因は見えない床下にある可能性があります…!
気になる症状がある方は、早めに床下の点検を行い、適切な対策を検討されることをおすすめします。

弊社では、現地調査をもとに建物の状態やご予算に合わせた最適なご提案を行っております。
床下環境でお困りの方は、お気軽にご相談ください(^^)/